まずい? グルテンミートは肉の代わりになるのか?  手作りグルテンミートの作り方

「グルテンミート」という名前を聞いたことがあるだろうか?

グルテンミートとは、肉や魚を食べないベジタリアンやビーガンが、肉の代替品として食べる、
肉に似せた植物由来の肉である。

よく、ソイミートというものもあるんが、ソイミートはソイ(soy)、大豆のたんぱく質から作られた代替肉。
グルテンミートは、小麦粉から作られるグルテンを使った代替肉だ。

どちらもタンパク質を含んでいる。
なので、肉や魚を食べない人にとっては体へのたんぱく源となる。

今回は、この小麦粉から作るグルテンミートを久しぶりに作ってみた。
カンタンに作り方も紹介しているので、興味があったら作ってみてほしい。

コロナで仕事がなくなり、職探しもままならない中、時間だけはある。
小麦粉さえあれば作れるので、材料費もかからないのだ。

前回作った時は、油で揚げて濃いめのタレを絡めてみた。

今回は、パン粉の衣をつけてカツにしてみた。
果たして、味はどんなもんだろう。

まずい? グルテンミートが肉らしくなるために必要な要素

グルテンミートはまずい。
こんな声が聞こえるのも確か。

肉でないものを肉らしいモノにするには、どんな要素が必要だろう。
グルテンミートが肉らしく、美味しくなるために必要なものだ。

「味」でしょ?
と考えがちだが、その他にも肉らしくする要素というものはあると思う。

私が考える重要な要素は、「食感」ではないかと思う。

ここでちょっと、スーパーの肉を思い浮かべてほしい。
日本のスーパーで売られてい肉は、こま切れやしゃぶしゃぶ用の肉など、薄切りのものが多い。

そして調理法。
和食の肉料理はたいてい他の野菜と煮たり、炒めたり。
味付けについても、ごはんに合うように濃いめの味である。

口の中は、他の野菜と肉がごっちゃになって咀嚼し、そこにご飯も加わる。
一緒にモグモグやって「うまいなぁ」と思うのではないだろうか。

結局、和食の「うまい」は、ごはんと一緒に食べておいしいと思う事なのだと。

その時の口の中の食感は、肉の筋肉質のチューイーな食感。
野菜のシャキシャキ、肉じゃがのジャガイモのホクホクなどの食感。
そして、それらをまとめる白いご飯の食感。

肉そのものの味というのは、毎日の和食においてはそれほど重要ではないのではないだろうか、という考えが浮かんでくる。

ヨーロッパやアメリカ、日本における肉の存在感の違い

対して肉そのもの味を味わうのは、「肉以外の味がそれほど影響しない調理法」ではないだろうか。

例えばステーキやローストビーフ。

ステーキはレストランなどでは、ソースはついてくるものの、基本的には塩・胡椒のみ。
ローストビーフも同様に、西洋ワサビのホースラデッシュがついてくるのみである。

分厚いステーキは、肉の良さ、肉の部位が重要になり、
ローストビーフは焼き具合が重要となる。

肉の塊を口に入れれば、肉の味を堪能できるだろう。

こう考えてみれぱ和食の肉料理は、肉の味以外の「その他の要素」が多いのがわかると思う。

日本でよく使う、肉の「こま切れ」という、生の肉を薄切りにしたものは、ヨーロッパにはないものである。
少なくとも私が住んでいるイギリスにはない。
買おうと思えば、アジア系のスーパーに行くしかない。

他のヨーロッパ諸国は知らないが、おそらく無いだろう。

肉を多く食べる人種からすれば、「なんで、こんなに薄く切るんだ?」と思っているかもしれない。

こま切れ肉をマジマジと見つめるイギリス人

この記事を書きながら、昔、イギリスの料理学校に入った時のことを思い出した。
ある日の実習テスト。
メニュー構成も考えて、三品作るというもの。

私はそこで薄切り肉を使った。
普通の店では売っていないので、アジア系の店で買ったその肉を、教室の冷蔵庫に入れて実習に臨んだ。
一人ひとりの生徒の手際などを見ながら、採点していた先生は、冷蔵庫の私の肉を見つけ、しみじみと「これはなに?」という感じで見ていたのを思い出した。

かなり昔の話である。
世界の距離感が縮まり、情報が簡単に手に入る時代と違って、その先生にとっては初めて見る代物となったことは、容易に想像できる。

グルテンミートを毎日のご飯作りの中で、使える一品にするポイント

話が横にそれてしまったが、
まずいと言われるグルテンミートを美味しくするには、

✓肉を他の野菜と煮たり炒めたりという、肉を小さな単位で使う。
✓ごはんと合うような濃い味付け味付け。

このようなことを考えれば、食感のしっかりしたグルテンミートは充分肉の代わりが務まるのではないかと思う。

グルテンは小麦粉を捏ねたときにできる、タンパク質の膜。
パンなどを焼く時は、パンをふっくら持ち上げる力、ふわふわに仕上げる役目をもっている。

グルテンの食感を知らない人の為に言わせてもらえば、
私の中の知識で、一番近いものといえば、京都の生麩だろう。

生麩もグルテンの固まりである。
そして、日本のビーガン食である精進料理。
精進料理では、生麩を揚げたり、煮たりして「肉もどき風」に使っている。

さてさて、前置きが大分長くなってしまったが、キッチンにある普通の小麦粉を使って作ったグルテンミートのカツ作り。
グルテンミートの作り方を見ていこうか。

グルテンミート作り方

使ったのは、普通にスーパーで売っている、イギリスの小麦粉。

日本には
薄力粉、
中力粉、
強力粉

と、グルテンの強さが違う三種類の小麦粉が売られている。
グルテンが少なく、サクサクした食感を出すクッキーなどには薄力粉。
グルテンしっかりで、フワッと生地を持ち上げて、モチモチの食感を出すパン作りには強力粉が使われることは御存じだろう。

対してイギリスでは、白い小麦粉は、
plain flour
strong flour

の2種類しかない。
strong flourは日本の強力粉にあたり、plain flourは中力粉にあたる。

今回私が使ったのはplain flour。中力粉で作ったんだなと思ってもらえばいいと思う。

レシピもへったくれもない。
ボールにplain flourを入れて、水を加え、パンを作るように捏ねただけである。

捏ねてグルテンがしっかり出来たか、まとめた生地に指をさして、穴が開いたままにならず、もとにもどったらグルテンが生成された証拠。
かかった時間は10分ほど。

今度は、これを水で洗い、小麦粉のスターチを落としていく。
「水に溶けて全部なくなっちゃうんじゃないの?」
という心配はない。ちゃんとグルテンだけ残る。
水が透明になるまで良く洗わないと、小麦粉の匂いが残るのでしっかり洗う。

そして取れたグルテンはこれくらい。
200gの小麦粉を捏ねて、とれたのは73gのグルテン。
半分以下ですね。

これをのばし、適当に大きさに切った。
今回はカツにしてみようと思うので、ささみくらいの大きさにしてみた。

これを味をベジタブルブイヨンで味付けしたお湯でゆでる。
グルテンは味がない。
グルタミン酸を含んでいるから、うま味があると書いてあるところもあるが、正直いえば無味である。

なので、小さく切って調理し、味付けが重要となってくる。

ここまでがグルテンミートの作り方。

今回はシンプルにカツに仕上げる。
味付けはトンカツソースのみになる。
どうなることか。。

茹でたグルテンミートは、しばらく味のついた湯の中に付けておく。

そして水分を良く切って、パン粉で衣付け。
油で揚げてみた。

手作りグルテンミートまとめと考察 その味は?

当たり前だが、見た目はカツである。
千切りしたキャベツとともに、トンカツソースで食べてみた。

食感は、チューイー。
しっかりした歯ごたえ。
鶏肉というより、さつま揚げをもうちょっと歯ごたえを強くした感じである。

当たり前だが、肉ではないので、肉のウマミはない。
もっと満足度を上げるには、上記に書いたように、小さい単位にし、濃い味付けをする必要があると思う。

因みに前回作った時は、小さな固まりで油で揚げてから、片栗粉でとろみをつけた濃いめのタレであえてみた。
酢豚風と思ってもらえればいい。

カンタンだが、グルテンミートの作り方を書いてみた。
どうだっただろう?

今回も前回も、ごはんのお供として食べた。
カツよりも前回の酢豚風のほうが、ごはんには合う。

もし、カツ風をもっとレベルアップするのであれば、薄くしたグルテンミートの間にチーズを挟んで衣をつけて揚げるとか、
ハーブバターを入れて、チキンキエフ風にするなどの工夫が必要だと思う。

今回小麦粉を使ったが、豆のグルテン粉があれば、味もまた違ってくるだろう。
そして、グルテンを取るには、それなりの粉の量が必要となるし、カンタンだが、手間もかかる。

手間がかかっても一度自分でやってみたい、というのであれば材料費もかからないし、話の種に作ってみるのもいいだろう。
現在は市販のグルテンミートも手に入る。
市販のものとも食べ比べてみるのもいいかもしれない。

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